2013 Aug 2 – レポートのウェブ版:TR154
1. テスト範囲
各種ポンプが再循環槽に与える熱量を判定するために、我々は次のテストを実施します: 我々は、空圧ベローズポンプ(PXASD060)を、断熱槽内で連続再循環してテストします。 槽温度は1時間毎にチェックし、ポンプが槽を加熱しているか判断するために周囲温度と比較します。
我々は、同じ環境条件の下で、同一のシステム内で遠心ポンプ(Levitronix BPS600)を同時に稼働させます。 槽温度は1時間毎にチェックし、ポンプが槽に加える熱量を確認するために周囲温度と比較します。
これら2台のポンプのテスト結果を比較します。
2. 要旨
White Knight ポンプ(PXASD060)は、流路を加熱することはありません。 槽温度はテストラボの室温に追従しました。
遠心ポンプ(BPS600)は槽温度を著しく上昇させました。 8時間で、遠心ポンプ槽は30℃以上上昇し、室温よりも約30℃高くなりました。 これは、最初のテスト時間全体にわたって1時間当たり3℃を超える温度上昇があったという計算です。
槽の温度を所定の温度に維持したい場合には、PXASD060のような空圧ベローズポンプを槽の再循環に活用することを推奨します。 槽の温度を上げてはならない場合には、遠心ポンプは槽の温度を極度に上昇させるので使用しないことが最善策です。
3. 試験方法
2つの同一再循環システムを製作します。
一方はWhite KnightのPXAD060、他方はLevitronixのBPS600を採用します。
テストには以下が含まれます:
- 各ポンプは、同じ長さの3/4インチのPFAチューブを通して排気します(タンクから入口までと出口まで各々約2フィート)。
- 各ポンプは、独自の断熱タンク内に流体(純水)を再循環させます。
- 吐き出し配管には、ヘッド圧力を両方のポンプで20 psiに維持するために、部分的に閉じるゲートバルブが含まれます。
- 流体温度とテストラボ温度は1時間毎にモニタされます。
大気中での空運転試験用スタンドのセットアップ
5. 結果と発見
元のレポートには含まれていないシステムおよび熱分布画像
5. 結論
空圧ベローズポンプ(PXASD060)は、流体槽を加熱することはありませんでした。 槽温度はテストラボの室温に追従しました。 タンクは断熱されていましたが、ポンプを稼働しているエア供給の温度が流体温度をエア供給温度に加熱させてしまっているようです。 空気の温度等が上昇すると槽の温度も上昇するためです。 反対に室温が低下するにつれて流体温度も下がるようです。
遠心ポンプ(BPS600)は槽温度を著しく上昇させました。 8時間で、遠心ポンプ槽は30℃以上上昇し、室温よりも約30℃高くなりました。 これは、最初のテスト時間全体にわたって1時間当たり3℃を超える温度上昇があったという計算です。
6. 推奨案
槽の温度を所定の温度に維持したい場合には、PXASD060のような空圧ベローズポンプを槽の再循環に活用することを推奨します。 槽の温度を上げてはならない場合には、遠心ポンプは槽の温度を極度に上昇させるので使用しないことが最善策です。
7. 観察と注
8時間にわたる試験終了時、PXASD060ポンプの外部温度は室温よりも0.5℃だけ高い29℃でした。 8時間にわたる試験終了時、BPS600の外部温度は室温よりも29.5℃も高い58℃でした。